店を移すことが決まった。同じ市内で、車で5分ほどの場所。店名は変えない。Googleマップには口コミが80件ある。これが消えたら困る。

この記事は、移転するときにGoogleビジネスプロフィールをどう扱うかを決め、移転日から逆算した順番に並べるためのものです。旧店舗の前まで来てしまうお客様への案内も書きます。

結論を先に書くと、プロフィールは作り直さず、今のものの住所を書き換えます。書き換えるのは、新しい店の看板が付いた日です。

作り直さず、今のプロフィールの住所を書き換える

移転のときにどうするかは、実は専門家の間でも意見が割れています。

日本語で移転を正面から扱っている数少ない記事の1つ、アシストの解説(2026年7月)は、住所を書き換えれば口コミはそのまま引き継がれる、と書いています。一方、海外の地図検索の専門家が集まるフォーラムでは、2012年に「新しく作って、古いものは閉業にする」方法が勧められていました。2025年の同じフォーラムでは「店名が変わらないなら書き換え、変わるなら新しく作る」という意見が出ています。

当社は、同じ店名で、同じ市内への移転なら、書き換えを選びます。 作り直すと、口コミも写真も、これまで積み上げたものが新しいプロフィールには一切ありません。書き換えなら、少なくとも残る可能性があります。

店名が変わるなら、話が別

移転と同時に店名を変える、業態を変える(定食屋からカフェへ)という場合は、別の店として新しく作る方が筋が通ります。口コミは前の店の体験について書かれたものなので、別の店に付いていると、読む人を誤らせます。

書き換えても、口コミが残る保証はない

Googleは、移転したときに口コミがどう扱われるかを公表していません。2012年のフォーラムでは、住所を書き換えても古い情報がGoogleの側で何度も復活し、書き換えたはずの住所と争うことになる、という報告も出ていました。今もそうなるかは、誰にも確かめようがありません。

「必ず残ります」と言い切る業者がいたら、根拠を聞いてください。

移転日から逆算した順番

一番多い失敗は、Googleビジネスプロフィールの住所だけを先に書き換えることです。ホームページもInstagramも旧住所のまま、新しい店にはまだ看板が無い。この状態で書き換えると、Googleから見て辻褄が合わず、オーナー確認をやり直すよう求められたり、表示が止まったりします。

順番は次のとおりです。

時期やること
2か月前〜移転日と新住所を確定。電話番号が変わるかを確かめる
1か月前までホームページ、Instagram、LINEのプロフィールに「◯月◯日に移転します」と新住所を載せる
2週間前LINEで移転のお知らせを1回配信。店内にも掲示
移転日(看板が付いた日)Googleビジネスプロフィールの住所を書き換え、地図のピンを新しい入口に合わせる
移転日ホームページとSNSの住所を「新住所」だけにする
移転後1週間毎日、Googleマップで店を開いて住所とピンを確かめる
移転後1か月ポータルサイトや地域の情報サイトに残った旧住所を探して直す

1か月前まで:新しい住所を、先にホームページとSNSに出す

ホームページには、トップの一番上に1行で書きます。「2026年12月1日に、◯◯町◯丁目へ移転します。地図は下にあります」。新しい店の地図も、この時点で載せておきます。

ここで新住所を出しておくと、Googleの住所を書き換えた日に、ネット上の情報がすでに揃っています。 アシストの記事は申請の3日前までに揃えるよう勧めていますが、お客様への告知を兼ねるなら1か月前の方が余裕があります。

移転日:看板が付いてから住所を書き換える

書き換える日は、新しい店に看板が付いた日です。内装工事中に書き換えると、確認をやり直すよう求められたときに、店の外観や看板を見せられません。確認を求められると、店の外観や看板をその場で動画に撮る方法を指定されることがあります。

書き換えの手順は次のとおりです。

  1. Googleビジネスプロフィールの管理画面を開く
  2. 「ビジネス情報」から住所を開き、新しい住所を建物名・階数まで入れる
  3. 地図のピンを、お客様が入る入口の位置に動かす
  4. 保存する

住所の欄に「◯◯スーパー向かい」のような目印を書き足さないでください。 Googleのルールに反します。目印は説明文やホームページの地図の下に書きます。

反映は通常10分ほどですが、Googleのヘルプには最大で30営業日ほどかかる場合があると書かれています。

書き換えた後:確認をもう一度求められたら

住所を変えると、オーナー確認をもう一度求められることがあります。確認の方法と、通らないときにやることはGoogleビジネスプロフィールのオーナー確認が通らないときにまとめました。

確認が終わるまでの間、プロフィールの表示が止まることもあります。移転日の前後に大きな告知(チラシ配布など)を重ねない方が、問い合わせの電話を取りこぼしません。

古い場所に来てしまう人への案内

常連客の多くは、Googleマップを開かずに、いつもの道で来ます。

旧店舗の貼り紙

旧店舗の入口に、新しい住所と地図、電話番号を貼ります。新店舗のGoogleマップに飛ぶQRコードも付けます。貼り紙は、移転後3か月は残してください。 月に1度しか来ないお客様もいます。物件の貸主に、貼っておける期間を先に確かめておきます。

LINEとInstagram

LINEは、2週間前と移転日の2回配信します。それ以上送るとブロックが増えます。配信の数と中身の決め方はLINE公式アカウントで何を配信するかに書きました。

Instagramは、プロフィールの1行目を「12月1日 ◯◯町へ移転」に変え、新しい店の外観を投稿します。ハイライトに新店舗への道順を入れておくと、移転後も残ります。

電話番号が変わる場合

電話番号まで変わると、手間が倍になります。同じ市内の移転なら番号を持っていける場合があるので、先に電話会社に確かめてください。手順は店の電話番号を変える前ににあります。

移転の前後に起きやすいこと

移転の直後は、お客様や地図の利用者から「住所が違う」という変更の提案が入りやすくなります。旧住所を覚えている人が、善意で元に戻そうとすることもあります。当社のGoogleビジネスプロフィールの月額(3,000円)には第三者からの変更提案の確認が入っていて、移転の前後はここを毎日見ます。自分で管理しているなら、移転後1週間は毎日、自分の店のページを開いてください。

移転先の物件に、前の入居者の店がGoogleマップに残っていることもあります。居抜きの物件では特に多い。自分の店が前の店と混ざらないための手順は、居抜きで開業したら、Googleマップに前の店が残っていたに書きました。

ここまでやっても、旧住所が完全に消えるとは限りません。食べログやホットペッパー、地域の情報サイト、何年も前のブログ記事には、旧住所がしばらく残ります。自分で直せるものから順に直し、直せないものは「移転しました」と旧店舗の貼り紙で拾う。それが現実的な線です。

まとめ

今日やることは1つです。移転日をカレンダーに入れ、その1か月前の日に「ホームページとSNSに新住所を出す」と書いてください。

その日が決まれば、上の表のほかの行は、そこから順に埋まります。

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出典