ホームページの保守費用は、金額だけでは判断できません。中身が2つに分かれているからです。サイトを公開し続けるための維持管理と、営業時間や料金を直してもらう更新枠。どちらが含まれるかで、同じ月額でも別物になります。
見積書に「保守・管理費」とだけ書かれている場合は、更新できる回数、作業時間、対象、反映までの日数を確認してください。この記事では、しがみせの「月1回・30分相当」を例に、更新枠の見方を具体的に説明します。
保守費用は2つに分かれる
サイトを止めないための維持管理
サーバー、ドメイン、SSL証明書、バックアップ。ホームページを公開し続けるための管理です。何も直さなくても、毎月かかります。
情報を直してもらうための更新枠
営業時間、定休日、料金、電話番号、写真、文章。これを直す作業です。更新が含まれない契約なら、直すたびに別料金になります。
同じ月額でも内容が違う
同じ「月額5,000円」でも中身は違います。一方はサーバー管理だけ。もう一方は月1回の文章修正込み。保守費用の一般的な内訳や制作費全体は店舗ホームページの費用相場で説明しています。
確認するのは「いくらか」だけでなく、「その金額で誰が何分動くのか」です。
数え方は会社によって違う
保守費用を説明した記事をいくつか読みました。あきばれホームページは内訳(サーバー、ドメイン、SSL、更新、解析など)を細かく並べていますが、更新が月何回まで含まれるかは書いていません。 更新費用は「1回1,000〜30,000円程度」と、単発の価格が出てくるだけです。
一方、リヒトスは自社の料金を実額で公開していて、スタンダードプラン(月5,500円)に「月2回までの軽微な修正」が含まれると書いています。しかも「1通のメールでの依頼は複数箇所でも1回」という数え方まで明記しています。これは分かりやすい書き方です。
数え方には2通りあります。
| 数え方 | 例 | 向いている店 |
|---|---|---|
| 回数で数える | 月2回まで | 依頼がまとまっている店 |
| 時間で数える | 月1回・30分相当 | 1回に複数箇所を直したい店 |
当社は時間で数えています。営業時間と料金と写真を一度に直しても、30分に収まれば1回です。 回数で数える契約だと、思いついたときに1つずつ送ると枠を使い切ります。
どちらが得かは、店の依頼の仕方によります。契約前に、自分がまとめて送る方か、思いついたときに送る方かを考えてください。
当社の「月1回・30分相当」で、実際に何ができるか
しがみせのWebページ月額3,000円(税別)には、月1回・30分相当の更新を含みます。料金ページでも更新範囲を公開しています。
| 更新枠に含む | 別途見積になる |
|---|---|
| 営業時間・定休日の変更 | 新しいページやセクションの追加 |
| 料金・電話番号の変更 | 文章全体の書き直し |
| 写真の差し替え | 写真撮影・記事執筆 |
| 既存文章の部分修正 | 予約機能などの機能追加 |
30分には、確認と修正と表示チェックの全部が入ります。短いと感じる方もいます。ただし、直す箇所と新しい文章・写真がそろっていれば、複数箇所でも30分に収まります。
更新枠を無制限にしない理由
月額には、維持費と人の作業時間の両方が入っています。作業時間を決めずに「何回でも無料」とすると、どこかで無理が出ます。遅れるか、雑になるかのどちらかです。回数と時間が書いてある方が、頼む側も受ける側も判断できます。
枠を超えた場合と使わなかった月
30分を超える修正や、新しいページの追加。こうした作業は、着手する前に内容と金額をお知らせします。頼んだ後で突然請求することはありません。
使わなかった月の更新枠は繰り越しません。月額は修正作業だけでなく、公開環境の維持と、必要なときに依頼できる状態を保つ費用も含むためです。反映希望日がある場合は、通常営業日だけでなく、確認・差し戻しの時間も見込んで早めに依頼します。
繰り越しの可否を書いている会社は、ほとんどありません。 上のリヒトスは「契約前に確認すべき項目」として繰り越しの可否を挙げていますが、自社の規定は書いていません。あきばれホームページにも記載がありません。当社が繰り越さないと明記しているのは、後から解釈が割れないようにするためです。
ここで正直に書いておきます。保守費を払っているのに、1年間一度も更新を頼まなかった店があります。 その年の更新枠は使われないまま終わりました。それでもサーバーとドメインは動き続け、当社は障害があれば対応していたので、無駄な支払いとは考えていません。ただし、更新を頼む予定が本当にないなら、維持管理だけの契約に変える方が安く済みます。 心当たりがあれば、契約内容を見直してください。
解約時のドメインやデータの扱いはホームページ解約時のドメインとデータで確認できます。
もう1つ、更新枠が足りなくなる典型が2店舗目です。サイトを2つ持つと、月額も更新枠も2本分になります。 分けるか1つにまとめるかの判断は2店舗目を出すとき、ホームページを分けるか1つにするかに書きました。
店舗の1年で、更新は何回発生するか
店舗サイトでは、次のような変更が発生します。
| 時期・きっかけ | 主な更新 |
|---|---|
| 年末年始・お盆 | 特別営業時間、休業日の案内 |
| 価格改定・新メニュー | 料金表、サービス説明、写真 |
| スタッフ変更 | 紹介文、プロフィール、写真 |
| 予約方法の変更 | 電話番号、予約URL、受付時間 |
| 臨時休業・移転 | 告知、住所、地図、アクセス |
営業時間や料金を直したら、Googleビジネスプロフィール側も同じ内容にそろえます。ホームページに載せる情報全体は店舗ホームページに載せる内容をご覧ください。
契約前に業者へ聞く4項目
- 更新は月何回、何分相当まで含まれますか。
- 文章、写真、料金、営業時間のどこまで変更できますか。
- 枠を超えた場合の料金と、使わなかった月の扱いはどうなりますか。
- 依頼してから通常何営業日で反映されますか。
回答は口頭だけでなく、見積書、申込書、利用規約などに残してもらいます。「軽微な修正」のような表現だけなら、具体例も確認してください。
更新枠では直せないもの
更新枠に入らない作業もあります。ここを先に知っておくと、見積の食い違いが減ります。
- ページを新しく作る(採用ページ、キャンペーンページなど)
- 文章全体の書き直し
- 写真の撮影
- 予約機能・会員機能の追加
- デザインの作り直し
これらは別途の見積になります。当社では、作業前に内容と金額をお知らせしてから着手します。依頼を受けた後で追加請求することはありません。
もう1つ。保守契約は、ホームページが見つかるようにする契約ではありません。 検索で上に出す作業や、Googleマップの運用は含まれていません。ここを期待して保守費を払い続けても、来店は増えません。集客を目的にするなら、別の手を打つ必要があります。
解約するとき、何が手元に残るか
保守費用を比べるときに、解約したあとのことまで聞いておいてください。
当社では、解約時にドメインとサイトのデータをお返しします。Googleビジネスプロフィールのオーナー権限も、契約中からお客様が持ったままです。他社へ移るときに、当社を経由する必要はありません。
業界には、制作会社の名義でドメインを取得し、解約すると同じURLが使えなくなる契約があります。月額の安さだけで選ぶと、ここで詰まります。詳しくはホームページ解約時のドメインとデータに書きました。
まとめ
まず、現在の契約書や見積書を開き、「更新は月何回まで、何分相当ですか」と確認してください。保守費用の金額より先に、維持管理と更新枠のどちらが含まれるかを分けると比較しやすくなります。
