リサイクルショップの店のホームページを作ることになった。古物商の許可は持っている。でも、ホームページで品物を売るわけではない。許可の番号は載せないといけないのか。
この記事は、その判定のためのものです。結論から書きます。2024年4月1日から、ホームページで売っていない古物商でも、条件によっては3つの項目を載せる義務があります。 免除される店もあります。どちらに当たるかは、従業者の人数と、ホームページでの取引の有無で決まります。
2024年4月から、ホームページに3つを載せる義務ができた
古物営業法の施行規則が改正され、2024年4月1日から、古物商にウェブサイトへの表示が求められるようになりました。警視庁の解説によると、載せるのは次の3つです。
- 氏名または名称(法人なら会社名、個人なら本人の名前)
- 許可をした公安委員会の名称(滋賀県なら「滋賀県公安委員会」)
- 許可証の番号
載せる場所については、警視庁は「消費者の目につきやすい箇所に明瞭に」掲載すること、としています。
ここで誤解されやすいのは、ホームページで品物を売っているかどうかに関係なく、この義務がかかる点です。以前から、ホームページを使って取引をする古物商には表示が求められていました。改正で、店の紹介だけのホームページを持つ古物商にも広がりました。
自分の店は載せる側か、免除される側か
ただし、すべての古物商が対象ではありません。警視庁と長野県警の解説によると、次のどちらかに当てはまれば、ウェブサイトへの表示は免除されます。
- 常時使用する従業者の数が5人以下
- その事業者が管理するウェブサイトを持っていない
一方で、ホームページを使って古物の取引をする古物商(警察に、そのホームページのURLを届け出ている店)は、この免除の対象になりません。規模にかかわらず、表示が必要です。
自分の店に当てはめると、こうなります。
| 店の状態 | 表示の義務 |
|---|---|
| ホームページを使って取引をしている(URLを届け出ている) | 必要(人数に関係なく) |
| 取引はしていないが、店のホームページがある。常時の従業者が6人以上 | 必要 |
| 取引はしていない。店のホームページがある。常時の従業者が5人以下 | 免除 |
| 店のホームページを持っていない | 免除 |
家族で営む小さな店は、まず3行目に当たるかを確かめてください。ただ、免除されるのは「載せなくてもよい」という意味で、「載せてはいけない」ではありません。
当社の判断を書きます。免除される店でも、3項目は載せておく方がいい。理由は2つです。従業者が増えたときや、ホームページで売り始めたときに、載せ忘れずに済むこと。そして、中古品を買う人にとって、許可を持っている店かどうかは安心の材料になることです。
長野県警の解説には、ホームページの運営を他社に任せていても、表示の義務は免除されない、とも書かれています。制作会社に任せているから知らなかった、では済みません。
どこに、どう書くか
載せる場所は、「目につきやすい箇所」です。店のホームページなら、次のどちらかが現実的です。
- 全ページの一番下(フッター)に、店名と住所と一緒に1行
- 店舗情報のページ(営業時間や地図を載せているところ)に、表の1行として
書き方の例です。
古物商許可:滋賀県公安委員会 第〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇号(リサイクルショップ〇〇/〇〇 〇〇)
番号は、許可証に書かれている12桁をそのまま写します。会社名や屋号と、許可を受けた名義(法人名、または個人の本人の名前)が違う場合は、名義の方も書いておくと照らし合わせやすくなります。
当社が店のホームページを作るときは、業種ごとに載せなければならないものを先に確かめます。クリニックや整骨院なら広告の規制(クリニックのGoogleマップと、書いてはいけない言葉)、古物商ならこの3項目です。1ページのホームページでも、フッターに1行足すだけで足ります(店のホームページは1ページで足りるか)。
判断がつかないとき
迷うのは、「ホームページを使って取引をしている」に当たるかどうかです。
- InstagramのDMで注文を受けて、品物を送っている
- フリマアプリやネットオークションに出品している
- ホームページに在庫を載せて、電話で取り置きを受けている
こうした場合に、警察へのURLの届け出や表示が必要になるかは、売り方によって変わります。この記事では断定しません。許可を受けた警察署の生活安全課に、売り方を具体的に伝えて確かめてください。滋賀県では、ホームページで取引をする古物商が届け出たURLの一覧が、県の公安委員会のページに公開されています。
閉店するときは、ホームページを消すだけでなく、古物商の許可の手続きも別に要ります。ネットに残る店の情報の片付けは閉店するとき、ネットに残る店の情報を片付ける順番にまとめました。
まとめ
今日やることは1つです。古物商の許可証を出して、12桁の番号と、許可をした公安委員会の名前を確かめてください。
それを店のホームページのフッターに1行書けば、免除の対象かどうかに迷っても、義務は満たせます。
出典
- 警視庁「古物営業法の一部改正について(令和6年4月1日施行)」(表示する3項目、消費者の目につきやすい箇所に明瞭に、免除の2条件、ホームページ利用取引の古物商は免除の対象外。2026-10-29に確認)
- 長野県警察「古物営業法の一部改正について(令和6年4月1日施行)」(運営を委託していても免除されない)
- 滋賀県公安委員会「古物商一覧」(URL届出と届出済みの一覧)
